あなたは、白神山地にある「青池」という池を知っていますか。

自生しているブナ林の中で出会える、美しいコバルトブルーの池です。

見た人が思わず声をあげてしまうほど神秘的なその場所は、白神山地十二湖の代名詞とも言われています。

今回は、そんな青池の魅力についてご紹介していきましょう。

白神山地の青池の魅力

白神山地の青池の魅力

白神山地はどこにある?

白神山地とは、青山県の南西部から秋田県の北西部にまたがって広がる、山岳地帯のことを指します。

ブナの原生林が有名で、世界でも最大規模と言われています。原生林は約13万ヘクタールにも及び、そのうち1.7万ヘクタールが世界自然遺産に登録されています。これは東京ドーム約3,600個分で、とにかく広いことがわかりますね。

この白神山地には、十二湖(じゅうにこ)と呼ばれる33個の湖沼群があります。江戸時代に起きた大地震によって山崩れが発生し、その際に生まれた湖たちだと言われています。

ちなみに、大小合わせて33個もの湖沼ができたにも関わらず、どうして「十二湖」という名称なのかというと、崩山から見えたのが12個の湖沼だったからなのだそうです。

そんな白神山地の中でも、青森県の日本海側にある青池は、美しく神秘的なコバルトブルーが人気のスポットです。

青池の美しさ

神秘的な美しさを持つ、白神山地の青池。

そのコバルトブルーの深い色は、初めて見た人が思わず声を出して驚いてしまうほどの鮮やかさです。

さらに湖の縁の部分は、自然のブナの葉の緑色が反射することでエメラルドグリーンのような美しい色彩も見ることができます。木々の間から覗いてみれば、湖の深い青色と、縁のエメラルドグリーン、そして葉の緑色というコントラストが際立ち、とても絵画的な光景に出会えることでしょう。

このように、どのポジションからどんな角度で見るかによって、印象も色彩も違った雰囲気になるので、お気に入りのポジションを探してみるのも一つの楽しみです。

ちなみに、青池の水はとても澄んでおり、約9メートルもの深さがあるにも関わらず水の底まで見ることができます。横たわる倒木の姿がはっきりと見えるコバルトブルーの世界は、まるで水の中にまったく別の世界が存在しているかのような、神秘的な情景が広がっています。

どうしてこのような美しい青色に見えるのか、実のところ科学的な証明はまだなされていないのだとか。そんなところも、ミステリアスで魅力的ですね。

白神山地の青池の見ごろはいつ?何時ごろ?

白神山地の青池の見ごろはいつ?何時ごろ?

美しく神秘的な青色で、来る人々を魅了し続ける白神山地の青池は、実は季節によって少しずつ見え方が変わります。

春から夏にかけて、太陽の日照角度が高くなる4月から8月ごろが見ごろで、その中でもとくに綺麗に見えるのは6月ごろなのだそうです。

また、太陽の光によってその見え方が変わる青池は、時刻や天気によっても、その色彩に変化があります。

青池の美しいコバルトブルーが最も映えるのは、太陽がしっかりと出ている晴れの日の、午前11時前後と言われています。朝の時間帯では太陽の光がまだ弱く、逆に午後になると陽が強く当たりすぎてしまい、かえって本来の美しさを味わえなくなってしまうそうです。

11時前後に青池を見ることができれば、透明度の高い透き通ったブルーに思わず心奪われることでしょう。弱くもなく、強すぎるわけでもない陽の光をねらって、ぜひ絶好のタイミングで青池の色彩をお楽しみください。

白神山地の青池を見に行くコースは?

白神山地の青池を見に行くコースは?

青池に向かうには、「リゾートしらかみ」という観光用電車が便利です。

一日に2~3本程度しか運航しておらず、青森駅から乗って3時間ほどかかりますが、展望車両があったり、バー車両があったり、青森の伝説に触れられる車両まで用意されているなど、電車の中でもたくさんの楽しみがあるリゾート電車です。

そんなリゾートしらかみに乗り「十二湖駅」で降りたら、バスに乗り換えます。バスで山を登っていき、「ビジターセンター」というバス停で降りて散策を楽しみましょう。ビジターセンターでは散策MAPも用意されているので、もらっておくと散策がしやすくなります。

青池をすぐに見たい場合には、「奥十二湖駐車場」というバス停で下車すると良いでしょう。こちらの停車場の近くには、「森の物産館キョロロ」という施設があります。十二湖を散策するトレッキングコースの出発点にもなっており、軽食をとることもできるので、休憩の際はぜひ立ち寄ってみてくださいね。

この「森の物産館キョロロ」から徒歩10分ほどのところに青池はあります。青池の前には、間近で見ることができるデッキが設置されていますので、その美しさをより近くで体感してみてくださいね。

また、運が良いときには、魚や野鳥にも出会うことができます。たとえば、十二湖を代表する野鳥であるアカショウビンは、野鳥好きの間でも人気がある鳥なんだとか。野生の動物を間近で見ることができるのも、自然の中を散策する醍醐味ですね。

白神山地の青池を訪れたい人へ

白神山地の青池を訪れたい人へ

今回は、白神山地の青池についてご紹介してきました。

時間帯によって刻一刻とその色彩を変えていく青池は、長い時間そこにいても飽きさせない神秘的な魅力があります。

アクセスは少し時間がかかりますが、その神秘的なコバルトブルーを目にすれば、非日常の感動に思わず魅了されることでしょう。また、青池の他にも様々な池を見られることも、白神山地ならではのポイントです。

自然が作り出した美しい光景を、ぜひご自分の目で見に行ってみてください。